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FG-Stressはオーディオ業界で最も愛用されてきたアナログコンプレッサーの1つであるEmpirical Labs Distressorをエミュレートするプラグインです。Distressorの独特な回路設計は一般的なコンプレッサーと比べて本質的に異なるものである為、あらゆる機能と側面を忠実にモデリングすることは容易なことではありません。
しかしながら、FG-StressはハードウェアのDistressorと同様にパンチィなVCAやファットなチューブコンプレッション、ヴィンテージオプトユニットのサウンドをエミュレートすることが可能です。
FEATURES
ハードウェアのDistressorにも搭載されている10:0(OPTモード)を含む8つのレシオ設定。
可変アタック&リリース・タイム
DETECTORオプションでコンプレッショントーンをカスタマイズできます。
オーディオパスオプションでサウンドにカラーや暖かみを付加することができます。
Steven Slateによるコメント
Empirical Labs Distressorが世に現れ、その名が広まったのは1990年代後半のことだったと私は記憶しています。変幻自在の振る舞いを見せるこのコンプレッサーは瞬く間にレコーディング業界を席巻し、当時出入りしていたスタジオのラウンジでMix Magazine誌に掲載された記事を見て、早く実物のサウンドを自分の耳で確かめてみたい...と考えていました。
そしてその願いが早くも叶うチャンスが訪れました。インターンとして働いていたスタジオが、ステレオペアのDistressorを導入したのです(当時のヴィンテージ・コンプレッサーに比べると幾分求めやすい機材ではありました)。まずはアタック、リリース共にファストの設定にした「NUKEモード」のDistressorをルームマイクにかけてみました。このテクニックは、従来は1176で用いていたものでありましたが、その日を境に1176はその役目を終える結果となったのです。
そして次はボーカル・トラックで試してみました。アタックをミディアム、リリースはファスト、4:1のレシオでHPFとピークフィルターをONの設定です。素晴らしくリッチでファットなサウンドに変貌し、中高域が潰されることなくグッと押し出される強さがあります。
レシオを10:1に上げてDistressorの中でも高い評価を得るOptoセッティングにすれば、ベース・トラックがミックスの中で歌いだすような精彩を放ちます。
今度はレシオを3:1に少し下げてキックやスネアなどドラムパートにかけてみると、タイトで力強く、程よいサスティーンが得られます。もちろん、わざとらしいコンプレッション感が加わることはありません。
こうしてDistressorを試していると、どのレシオ・セッティングを用いてみても他のコンプレッサーにはないDistressor独特のサウンドが得られることに気がつきます。2次/3次ハーモニック・ディストーションやサイドチェーンの検出回路、シグナルパス・オプションなど、多彩な機能を搭載するDistressorにできないことは何一つありませんでした。
Empirical Labs社からの公式なライセンスを受け、素晴らしい技術の集合体であるDistressorをデジタルフォーマットの枠組みの中で精密かつ正確に再現したFG-Stressをリリースできたことは、我々Slate Digitalにとってこの上ない喜びであります。しかし、FG-Stressが完成するまでの道のりは決して簡単なものではありませんでした。
FG-Stressの開発は、Slate Digitalにとって最も困難でやりがいのある挑戦であったと言っても過言ではありません。言い換えてみれば、それぞれに別個のキャラクターを持つ8種類のコンプレッサーを同時に完成させるのと同義なのです。それだけではありません。ディストーション・モードなど豊富なオプションが複雑に絡み合い、FBタイプを採用するDistressorにおいてはあらゆる回路の相互作用によりコンプレッションが決定されるので、その複雑さは困難を極めます。
そして2年間に渡る奮闘の末にFG-Stressは完成しました。Steven SlateとFabrice Gabrielの両名はSlate Digitalの顔として広く知られていますが、FG-Stress完成の陰には開発チームの絶え間ない努力が隠されており、彼らの功労に対して深く感謝の意を表したいと思います。
世界中のエンジニアがDistressorを愛したように、きっとあなたもFG-Stressに心を奪われることでしょう。
- Steven Slate
オーディオデモ(メーカーサイト)
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